支援の現場から
『手伝ってくれる人がいる』という事を、どう感じますか?
「食事の支度や、掃除・洗濯・お風呂も手伝ってくれる人がいて良いなあ~」
「手伝ってくれる人がいると楽ねえ~」
という声をたまに耳にします。
果たして、本当に『良いなあ』と言って良いのでしょうか。
ヘルパーさんは、利用者さんのお宅へお邪魔し、一通りの家事・介護を行います。
ですが、ちょっと視点を変えると
『自分の家に他人が来て、自分の家の中の物を色々と触られる』
という事です。
ヘルパーさんは、お手伝いをしに家に来ます。
ヘルパーさんはまず、手を洗います。
その際も、水の量が自分より多いヘルパーさんもいるかもしれません。
ジャブジャブと水で手を洗い、洗面所を水だらけにしたとしても、手を洗い終えてから拭いてくれるでしょう。
ですが、洗面所に水がこぼれる。という事自体気になる方もいますし、気にならない方もいます。
石鹸の量も、自分より少なく使うヘルパーさんもいるかもしれません。
その石鹸の量で本当に大丈夫かな?と思う事もあるかもしれません。
『ヘルパーが手を洗う』という行為だけで、これだけ色々とあるのです。
今夜のおかずには「ポテトサラダ」を付けてください。
と、利用者さんがヘルパーに頼んだとしましょう。
「ポテトサラダ」のイメージはどんなものですか?
ほっと職員その1「マッシュポテトのようにイモの粒は無くて、入っている物は『きゅうり』と『ソーセージ』だけかな。あと、マヨネーズは多めに。コショウは入れません。飾りにミニトマトを乗せます。」
ほっと職員その2「ポテトは少し食感を残します。入っているものは人参と玉ねぎときゅうりは『塩もみ』をして入れます。あと、コショウを入れて、酢も少し入れますね。あとはマヨネーズかな。飾りはゆで卵です。」
さて、その利用者さんのイメージするポテトサラダはどちらでしょう?
イメージするポテトサラダと、違うものを食べなければならない時もあります。
本当に『手伝ってくれる人がいて良い』のでしょうか?
答えはみなさんにお任せします。